2021-09-18
神戸国際会館こくさいホール
6月のフェスティバルホールは落選で取れなかったから、2020年お正月ライブ以来のジュリー。これまでファンになってからは一度もライブが見れなかったツアーはなかったのにBALLADEは見れないまま終わっちゃった…と思っていたから追加公演、しかも関西多めは本当にありがたい。
台風が来てるわ、緊急事態宣言の真っ最中だわという中で来ていただいきまして誠にありがとうございます。
自治体からの要請で神戸は客席が50%になりました。
いつまでこんな状況が続くのかなと思いますが、専門家の中にはあと2年はこの状況が続くと言ってる人もいて。あと2年ですよ!2023年。75才になってしまう。いやいやいや、僕だけじゃないよ。皆さんだってそうでしょ。今日のところは何とかして来られたかもしれないけど、もう少ししたら「もう行くのやめといたら?」って言われるかもしれないし。昨日の福岡も災害と言えば災害で。やってやれないことはなかったんですが、終わった頃には公共交通機関が全部止まってるということで順延という形になりました。いつに順延するのかはまだ決まっておりませんけど。
私、スマホに変えたんですけどね、この9月〜10月は台風がどうなるのかをコンサートのたびにスマホで確認をすることになりそうで。やれることをやっていく、できないことはできない。会場や自治体の人もね「やらないで下さい」とは言わない。京都や奈良にいたっては100%入れてもいいって。もうチケットを売ってしまったのなら仕方ないって。でも、その代わりにお客さんには声を出さずに「キュッと🤐」しといてもらわないといけないけど。
ソロになってからの50周年になるわけで、どういう形であればできるのか?となった時に自治体から「全曲バラードであればお客さんを100%入れてもいいですよ」と聞いたのでこういう形になりました。バラードなんて、激しい曲の後にやるからこそイイのに、バラードだけやってもなぁ…と最初は思いましたが、曲を並べてみたら「これはこれでええもんやな」と思い始めて。
はぁ…疲れた。
外出する時はいつもマスクを二重にして、リハーサルの時もいつもマスクして。苦しいけど心肺が鍛えられてるかも…と思っていたのに、単に体を疲れさせてただけかもしれない。マスクに手洗い、いつまでこんな生活が続くのかな。僕の計画では、2020年の秋くらいにはもう落ち着いてきてて、その頃からまたやり始められたらと思っていたけど甘かったね。こんなことがなければ75才まではコンサートはしっかり続けるつもりでいたのに。
それでもちょこちょことお仕事はいただいていて、もうわざわざ表に出ていかなくても…と言ったら怒られるかもしれないけど、もう73よ。例えば、加山雄三さんがテレビに出られてたら他の出演者の方々は恐縮するでしょ?僕みたいなのが出て行ってもみなさん恐縮すると思うんだよね。加山さんは病気をされてから、もしかしたら好きなお肉を控えるとか節制されてるのかもしれないし、僕も体のことを考えてタバコはやめたし、次に控えるとしたらお酒。同級生も病気の人ばっかりやしね。
みなさん、ご覧になっていただいたかどうかわかりませんが「キネマの神様」。
志村さんのこともあったし、山田監督のこともあったからだけど、16日間で撮れるって言うから引き受けたんですよ。松竹の100周年を記念する映画だから2020年のうちにやらないといけない。だからすぐに引き受けました。でも「キネマの神様」の前に、一年を通して撮る映画を2月に撮り始めたばっかりだった。水上勉さんの役で、山奥の住所もないようなところにある廃屋を借りて、四季を撮るという映画で。でも「キネマの神様」を撮るってことになったのに、最初の緊急事態宣言が出た時に撮影所は閉めることになった。撮影がその間、遅れるからエライこっちゃってなって。撮影が延びてやることないから、山田監督が台本を書き換えること書き換えること。最初にもらった台本を見て「これやったらできるわ」と思ったから引き受けた。あんまりセリフなかったんですよ。だから引き受けたのに、「監督は今、書き直してますから」って言われて。「やめてください」とは言えないでしょ。僕に代わったことで、どうしても書き直さないといけないところもあったんですよ。例えば、志村さんが子供たちに「このハゲ!」って言われるシーンがあったんですが、僕は言われる筋合いはないので(と髪をかき上げる)そこを書き直してもらうのはヨシとしても、僕のセリフがかなり増えた。マスクをしながらの芝居ではどんな芝居してるのかがわからないから、最初の頃は口の前にだけついてる透明のシールドをつけさせられたりしたけど、あんなん意味ないし、最終テストや本番になったらマスクは取らないといけないし。最終テストや本番が長引くとずーっとマスクなしで至近距離でセリフを言ったりする。そういうのがすごくストレスで。ここだけの話やから、外で言うたらアカンで。文春とか。
文春が今、何か出してるけど、事実と違うことが多すぎる。書いてる人がそうあってほしいように書いてるから、ノンフィクションと言いながらほぼフィクションやね。まとめて本に出すということもやろうとしてるみたいやけど、どうしたもんかな、と。少しくらいお金くれるんやったらええけど、そういうわけでもないし。事務所がテレワークになったり、整理をすることになってスタッフに辞めてもらわないといけなくなってきて、自分でできることはせないかんから事務所で電話取ったりとかもしたのよ。そしたら文春からかかってきて。すごくエエ声の人から「沢田研二さんにインタビューをお願いしたい」って電話かかってきた。「そうですか…。沢田はたぶんインタビューや取材は受けないと思うので、何度かけていただいてもたぶん無理だと思います」と言ったら、「あ、そうですか」とあっさり切った。そしたら、あの連載が出てきた。タイガースの頃からのあることないことを書いてる。不思議なのが、全然関係ない人が出てしゃべってるんだよね。聞きに行く方がおかしいけど、夏木マリさんとか。話を聞きに行く人のチョイスがもう少し何とかならんのか。僕はもう嘘を書かれようが、名誉を傷つけられるようなことを書かれようが、気にしないからいいんですよ。それだけ、世間が僕のことをほっとけないのかなと思うから。もうほっといてくれたらいいのにね。そしたらカズさんと好き勝手にライブができるのに。なのに、ちょとちょことお仕事の話が来る。
コロナでパァになったんですけど、もう一つ映画の話があったんですよ。連絡もつかないし、行方をくらませてるような状態でもうどうしようもなくなったんですけど。僕は元官僚の役で、ゲイの男の子と若い女の子の話。ゲイの男の子が病気で先が長くないから、死ぬ前にやり残したことを実現させてあげようという話で。そういう話もあったから、「映画俳優やな」と思うようなお仕事の状況だったこともあって。でも状況が変わって。そのころの最初に緊急事態宣言が出た頃と比べたら、今の方が何十倍も状況はひどくなってるのにお仕事はみんなやろうとするようになった。音楽フェスもやる。僕もいくつか声をかけてもらったけど「そんなん今やっててええの?」というのもあって。ああいうのは待ち時間が長いし、しんどい。テレビだって、僕がよく出てた頃の話かもしれんけど、朝からリハーサルやって時間がかかる。その点、ライブはね、お客さんに来ていただかないと成立しないけど、今日なんかだとお昼ごろに入って準備して、7時には終わる。そういう仕事の方が自分には合ってると思うからライブはずっと続けていこうと思ってるし。映画だって、少しずつ少しずつシーンを重ねて作品を作っていくのは、テレビと違っていいなぁと思うし。
今年は11月3日の東京国際フォーラムが最後だったのが、昨日の福岡の延期分が11月のどこかに入ってくることになるのでそれで今年のお仕事は終わり。頭は鈍くなってくるし、耳も聞こえにくくなってくるし、目も疲れやすくなってきてるけど、歌はできる範囲で続けていきたいと思っています。今日は、自分の思うようにうまくできなかったところがありますが、皆さんのご声援のおかげで挫けることなく最後までやりきることができそうです。温かい声援、ありがとうございました。