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ウツ担にも知っておいてほしいジュリーのライブ事情

会報やU Mixのパンフでしきりにジュリーの話をしてくれているので、そのあたりのジュリー事情を少し補足したいと思います。

ジュリーはコロナ禍になるよりも前、2018年の古希記念ツアー「OLD GUYS ROCK」(2018年7月~2019年2月)からバックバンドをギターの1人だけに変更しました。2人きりです。セットも特になく、マイクスタンドとギター周りの機材、水分補給用の小さなスタンドがあるだけ。そんな簡素なステージで66本。武道館や横浜アリーナや国際フォーラムといった大きな会場でも同じ編成でやり通しました。

例の「ドタキャン事件」はそのツアーの最中に起こりました。

報道では「観客が少なかったのでジュリーが腹を立ててドタキャンした」ということになっていて、ジュリーも正しく伝わることを諦めているようですが、報道は言葉足らずでした。文脈を継ぎ接ぎするとそういうことになりますが実際はちょっと違う。

プロモーターがチケットの売れ具合をジュリー側にちゃんと伝えていなくて、ジュリーは当日のリハーサルになって一部の座席に布をかぶせてつぶしているのを確認。「どういうこと?」と。わかっていたことなのに当日まで黙っていたことに腹を立てたのです。そして、空席ができてしまったのはツアースケジュールの問題も。この日のライブは水曜日。しかも、ほんの2週間前の週末に横浜アリーナでやったばかりで(私も行きました)、平日にもう一度さいたまスーパーアリーナまで遠征するのはハードルが高かったです。

私のTLを見る限り、キャンセルになって怒っている人は1人もいなかった。みんな「ジュリーがそう思うのなら仕方ない」「そういうところで怒るのはジュリーらしい」と受け入れていた。タイガース時代からついてきているファンの人も多いから、歩んできた年数の重みよ。

2人だけで回るツアーについてはどこまでが冗談なのかわかりませんが「構想12年」と話していて、ギタリストには2015年くらいから「実はやってみたいことがある」と打ち明けていたようです。大きなところで2人だけでやるのはカッコイイ、同じようなことをやってる人はぼいない、というのも理由の一つだったようですが、もう一つの大きな理由は「リスク回避」だったと思われます。

自分に何か不測の事態が起これば、バンドメンバーやバンドメンバーの所属事務所や家族に金銭的損害が発生して、それぞれの生活に支障が出てしまう。「僕がコケたら全員が共倒れ」と表現しているのはライブMCで何度か耳にしています。ジュリーのツアーは数か月かけて全国津々浦々回る長期ツアーなので、スケジュールを空けておいてもらっても、いつどこで何があるかわからない。申し訳ないけれども、やれる仕事はそれぞれ自分たちで何とかしてもらう。ジュリーに何かあっても、メンバーに何かあってもお互いリスク回避できる。

2018-2019年のツアーが終わり、2019年のツアーになってもギターのみの編成は変わりませんでした。そして2020年のお正月公演も変わらず2人編成。そしてコロナ禍に――。多くのアーティストが1ヶ月単位、数週間単位でそろりそろりと段階的に実施or中止を決断していた中、ジュリーは5月の段階で11月まで続く予定だったツアーの全公演中止を発表しました。そして7月にはファンクラブ休止。情報がパタッと入らなくなり、翌2021年はここ数年毎年3月11日リリースしていたアルバムのお知らせもないまま、当日が過ぎていきました。

(現在もファンクラブはなく、チケットはぴあやローチケ経由での購入になってますが、公式サイトには情報がこっそりとアップデートされています)

ウツがジュリーのライブを(おそらく木根さんと一緒に?)見たのは、東名阪3公演限定で開催された2021年5月28日の東京国際フォーラム。2人きりのステージを見て「背中を押してもらった」、ジュリーは今年までは毎年アルバム出してるし当然ウツが知らない曲の方が多いけど「飽きるどころかどんどん引き込まれた」そうで、同じ会場ではないけれど同じライブをウツ木根も観たのか思うと非常に感慨深い。ウツのパンフにも書いていたけど、ギタリストと2人だけでツアーを回るのはギター1本でツアーを回る弾き語りシンガーとはワケが違う。リズムや音程が取りにくいし、選曲もアレンジも限られる。ジュリーはプロだから歌えちゃってるけど、素人である我々観客にとっては手拍子のリズムやタイミングを取ることすら難しい。

2人きりのライブがコロナ対策として功を奏したのは結果論で、ツアータイトルを「BALLADE」としたのはコロナの影響。会場/自治体によって対応や状況が違うとジュリーはMCで話していましたが、「全曲バラードであれば観客を100%入れてもいいですよ」と助言してくれるところがあったそうで。最初は「バラードは激しい曲の間に入るからいいのであって、全曲バラードというのはちょっと…」と抵抗があったものの、いざセットリストを並べてみると「なかなかいいじゃない」とお気に召した様子。TOKIOもバラードにアレンジを変えて、装いも新たなTOKIOになりましたし、アレンジの可能性は無限ですね。それはU Mixでも感じました。

2人きりで頑張っているジュリーについて書きましたが、2022年お正月公演はバンド編成になるという情報が入ってきています!ひさしぶりなので楽しみです!

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