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2002-03-17「眠り」

おはようございます、沢田研二です。
「沢田研二のそんなんこんなん」、今日も僕、沢田研二と30分間お付き合いください。

え~、日曜日の朝。
まだフトンの中で聞いている人もいるでしょうし、 もうすっかり起きて釣りなんかしてる人もいるのかもしれませんが、 どうですか調子は? ま、日曜日くらいはゆっくり寝たいなと思うのが人情でございましょうか。どうもこの季節になってくると眠くてしょうがない・・・ ねぇ、春眠暁を覚えずということなんでしょうけど。考えてみたら人生の中で確実に3分の1、少なくても4分の1は眠っているわけですから、 眠りというのは重要なんですよ。そうでなくても寝てると安心するっていうのはあるでしょう?寝てないと抵抗力がなくなって「風邪かな?」とか思うでしょ?今日は「眠りについて」、また眠りの中で見る「夢」についてお話していきたいと思います。

それでは「沢田研二のそんなんこんなん」、 今週もボチボチ参りましょう。
まずは1曲。1985年の僕の曲です。
「灰とダイヤモンド」。

♪灰とダイヤモンド

1008ABCラジオでお送りしている「沢田研二のそんなんこんなん」。
今年は何かあったくなるのが早いっちゅうことでね、 もうなんや眠くてしょうがないんですけども。 ネコはもうそこらじゅうで寝ております。風邪じゃなくても、雨じゃなくても寝ております。いろんなとこ枕にしてね。春、この季節。 春眠暁を覚えず…(????続きらしい漢詩を読む)・・・なんて言うらしんですが。私、読んでおりますので。覚えてるわけじゃないですよ。これはつまり、嵐の後、本格的な春が来たという漢詩なんですね。あぁ、そうか。中国では嵐の後か。

とにかく「春先は眠い」というのが常になっているんですけども。ま、こういう季節っちゅうのは、だいたいがウトウトウトウトッ…というわけになってしまうんですね。ポカポカ~ッてなってくるからなんですけど。僕らは普段もこういう仕事をしてると、もう眠くなったら寝る・・・という風になってますね、 僕の場合は。平均睡眠時間でいうと、だいたい8時間くらいは寝ないとなんか不安だなぁ。何か声を出す仕事がある時は特に。このおしゃべりくらいはええんですけどね、 歌うよりしゃべる方が実際、疲れるね。ホント、消耗はしゃべる方が消耗しますよ。歌うとやっぱり間延びしとるからな、しゃべると結構疲れるんですけど。でもしゃべるためには寝とかないかん、という気にはならない。歌う時には寝とかないかん、という気がしますね。どんだけね、コンサート終わってみんなで飲みに行っても、朝まで飲んだっていう若い時はございましたけど、それでも6時に寝たって2時に起きればええやないかと、次の日は6時からやないか、と。そういう計算ですよね。で、今はね夜遅くまで飲んでるっていうのは、あんまりないですよね。もちろんたまにはハメは外しますが、最近はだいたい家を出る3時間前に起きるんですよ。それを逆算にして8時間取るようにしてるんですけど。でも12時は過ぎないとなかなか寝られないよね。習慣ちゅうかね、スポーツニュースを全局見ないと寝られないのよ。でも実際、僕、8時間くらい寝たいって言うとりますけど、長生きするには6~7時間がええっていう話じゃないですか。「じゃないですか」やないわ。 「そうやないの」。6~7時間やったらちょっと不安やね。

僕はウチで寝る時は、ちゃんとあつらえたベッドで寝てるんです。旅に出た時はできるだけ和室っていう感じでやってるんですけど。和室っていうよりもお風呂をジャバジャバに使えるところ。あとね、枕。高い枕はアカンねん。かと言って、高い枕は安心して寝られるっていうけど、個人差あるでいろいろ。僕は低いのがいいのね。一時は枕を持ち歩いてたんだけど、忘れるんだよ。最近は覚えましてね。バスタオルを3つ折りにするん。縦も横も3つ折りにする。そうするとちょうど私の好みの高さですね。

眠い時には寝る。これが一番いいんですけど、これがなかなか難しい。
それではこの辺で1曲。
CMでも流れておりまして。
僕は見たことないのよ、1回も。
だから不安になっててね。「ホンマにやってるんやろか」って。みんなに聞いたら「やってたやってた」って。あぁ良かった良かったって安心したんですけど。

♪つづくシアワセ

「つづくシアワセ」、聞いていただきました。
さて、眠りについてお話しておりますが。
まぁ今でこそどこでも寝られるし、疲れてるとどこでも寝れるんだけども、 寝ないと損だと思って。移動の時とかね。タイガースの時はホントに忙しかったんですよ。「寝るヒマがなかった」っていうほど、寝るヒマがなかったんですけど。睡眠時間3~4時間っていう時が確かにありましたけどね。でもそれは家に帰って寝てる時間が3~4時間であって、帰る途中も寝てる、出かける道中も寝てるわけでしょ、それこそ電車で満員だったとしても、つり革を持ちながら・・・タイガースがまだ売れる前とかですよ、今日は忙しいっていう時、今日は掛け持ち。新宿ACBの後は池袋のドラムみたいなことだったりするとね。つり革につかまってそのまま寝てましたからね。満員なのをいいことに。どっちに倒れたって「何すんのん」って誰かを起こしてくれる。「どうもすみません」ってまだ売れてないころだからね。それよりも人気が出てからね、行く道中みんなと同じになるとね、そらもう寝てましたよ。ちょっとでも時間があると、楽屋でも。「あと何分くらいあるの?」って聞いて「30分」って言われたら寝てましたからね。その頃から合計するとそこそこ寝てるっていうことなんだったんですけど。

どこでも寝るっていうのは、今も変わりはないね。そういえば今日も寝てたな。気が付いたら渋滞やったしね。それで自分のイビキで起きるってこともあったしね。「ンゴッ!」って。あ、失礼…とは言わんけど、あ、聞こえたかなって。そういうこともあるしね。でも私ね、今でもどこでも寝るしね。一番最高やったのはね、一番忙しい頃にフランスとかロンドンとか行ってて、帰ってきたらコンサートの練習とかしててね、不良時代とかの時で、間奏とかの間に眠くて仕方ないの。「♪何になるでもなく。。。」眠いなぁと思ってたら、間奏になったら寝てしもてん。寝てしもてね、気が付いて、どれくらい時間が経ったんでしょ?5分以上や。寝ててね、誰もいなくなったんや。「どうしたんやろ、スタッフ?」と思って出ていったら、また誰もいないのよ。みんなどっかお茶飲みにいったらしいねん。みんな怒ってわ怒ってるわと思って。「すいません、寝てしもて」って。「疲れてるんやね」って言われてな(笑)そんなこともありましたけどね。

年をだんだん取ってくるとそれこそ幕間とかね、どんどん早変わりして出ていくうちはええけど、舞台とか薄暗いから寝てしまうっていうのはあるよ!金田龍之介さんなんて寝てはったもんね、待ってる間に。その後、僕が待つことになるんやけどね。ただ、運転してて眠くなるのは困るね。これ困るのよ、窓開けたりね、音楽消したりね。そう音楽があかんねん、これが眠たなんねん。人のコンサート見に行ってもね、ギャ~~ンって音鳴っててもね寝てしまうねん。で、スローになったら目が覚めんのよ。イケナイイケナイ。ま、そんなこといろいろありますが。
それではこの辺で1曲聞いてください。
1989年のアルバム、「彼は眠れない」から「彼は眠れない」。

♪彼は眠れない

1008ABCラジオでお送りしている「沢田研二のそんなんこんなん」。
眠る話をしておりますけれども、眠ったら見るっていうのは夢ですよね。みなさんは天然色でしょうか? ・・・天然色って(苦笑)カラー、色付きでございましょうか。それともセピア?あまり色がついている記憶がございませんが、最近はよく見ます。ほとんど毎日のように何か見てるなぁ。夢っていうのはあんまり覚えてないんだけども、何回か同じ夢を見ますな。そうしてるうちに記憶として残っていくわけですな。初めて見たやつでよっぽど、今起きて誰かに言うとかなっていうくらいのやつですから。現実との境目ちゅうやつがあるようでないようで。最近は「起きなきゃ起きなきゃ」っていうのがあるのよ。例えばね、メロディーが出てくるんや。その前にね、多分、曲作らなと思ってる自分がいるだろうけどね。で、寝るでしょ。そう思いながら寝てしまう。そうすると夢の中でメロディーが出てくんのや。そうなると夢の中で、ちゃんとギター持ってきて、ちゃんとメモしとかなあかん、できたら録音しとかなあかん、ちゃんと覚えておかなあかんって言うてるわけや。それで起きられたらたいしたもんよ。で、起きたことがあるのよそれで。「AZAYAKANI」っていう歌はね、あの一節はね、「君の記憶の中に残りたい 鮮やかに鮮やかに」っていうのが出てきたわけや。はいな~。で、起きたらメロディー忘れてるんや。これがやっかいなのよ!起きると・・・ かといって、このまま寝るのは悔しい!と思ってね。で、こうギターで探してるわけよ、しばらく。こうちゃうかな~?とか。言葉は覚えてる。メロディーが思い出せない。それがややこしくてね。これがそのお告げでこの歌詞はできたワケ。メロディーはちょっと違うかもしれへんけど、まぁこんなもんやろ、と。

夢ってはっきり覚えてないから夢なんやろね。疲れるねん。あとそうね、僕がよく見る夢。そう!小さい時に見てて怖かった夢ね、必ず自分のウチの裏にある ちっちゃな白川って川があるんですけどね。銀閣寺に行く道中にあるんですが、その川じゃなくて、道を、歩道を、川の歯車みたいなおっきいのがゴロンゴロンと。ドンブリコじゃなくて、僕を追いかけるんですよ。で、僕は逃げるんですよ、その坂道を。たいした坂道じゃないのに、その川でできた歯車みたいなんが、グワーッと来るんですよ。これも何回か見てるうちに記憶に残ってるんだね。それから小さい時から今もずーっとあるのが、高いところになんでか知らんけど登らされて、「俺、高いところ嫌いやのにーっ」って思いながらも登らされてるねん。それもホントに1ミリも動けないような高いところに登らされてるのよ。で、ものすごい風が吹いてるのよ。でもなぜかそこに立ってるわけやね。「もうしんどい!」とかなんやかんやで汗かいたりしてるんやろね、そのうちに落ちるわけよ。アーーーッと落ちていくこの時間の長いこと。

やっぱり夢見るのもいいけどね、あんまりええ夢見ても疲れるよね。なんか夢見るっていうのは疲れるし、じゃここんとこずっと疲れてるかっていうと、 夢慣れしてね、現実との間を行ったり来たりしながらね、瞬時に起きるんですよ。夢の中で「あなたはイビキかきますね」とか言われてね、「いや、イビキかいてるんじゃないんです」って夢の中で言い訳して。「歌ってるんですよ。新しい歌唱法を編み出したんです!」とかね、「ンゴッ、ガッガァ~」とかね、言ってる夢を見て現実と夢がややこしくなるっていう。行ったり来たりしてると、あんま疲れないんかね。夢もやっぱり慣れるっていうのがあるのかもしれないな。はっきり覚えてないところもたくさんあるんだけど、同じとこを覚えてたりして。将来に向けての自分の希望とか、そっちの方の夢はまだいいのかもしれないけれど、この年になってくると、そっちの方の夢はだんだん現実的になってきてね。なかなか見られないでしょ?寝てる時に見る夢はしんどいわ。ねぇ~。 ホンマに。みなさんはいかがでしょうか?

「沢田研二のそんなんこんなん」。
もうお別れの時間でございます。
今日の話を聞いていて「眠くなった」という方はよっぽど寝るのに長けた方だと思います。しかしまぁ、夢っちゅうのは何なんでしょうね?見ないで済むんだったら、見ないで「熟睡した!」って感じになるんやろうけどね。でも「夢で会いましょう」とか「夢で会えたらええな」とかありますけど、 見ん方がええかもしれんな。さて、私の近頃でございますが。映画「カタクリ家の幸福」は、シネルーブル梅田、大阪ですね。絶賛上映中で、3月29日金曜日まで上映しておりますよ。そして、5月になりますと、大阪・松竹座で「夢噺・桂春団治」が始まります。これは藤山寛美さんの13回忌追善公演ということで、藤山直美さんも出演されまして、すっごい顔ぶれですよ。もう大変。私、桂春団治役をやりますけど、えらいこっちゃな~と今、思ってるんですけど、 日程は5月1日(水)から5月26日まで全43公演。 チケットは13,650円。 来月4月10日(水)から発売になります。よかったらぜひ見に来てください。それでは「沢田研二のそんなんこんなん」、お相手は僕、沢田研二でした。

この後も1008ABCラジオでお楽しみください。
運転中のみなさん、寝るなら乗るな。


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