おはようございます、沢田研二です。
「沢田研二のそんなんこんなん」、今日も僕、沢田研二と30分間お付き合いください。
実は今年、2002年は僕にとって大きな節目の年。なんでかというと、去年、長嶋さんが巨人の監督を退任して、 永久監督になられたわけですけど。僕は長嶋さんが監督の間は、ジャイアンツを応援するぞ、と決めていたんですけど。今年からは辞めてくれたからよかった。2002年は心おきなく阪神タイガースを応援できるってわけでしてね。とにかく、3月30日の巨人との開幕戦に向かってがんばっているところなんです。阪神タイガースへの僕の熱い想いを、今日は語ってしまおうと思います。 「沢田研二のそんなんこんなん」。心は熱いけど、体はボチボチいきましょう。 まずは1曲聞いてください、1989年の僕の曲「ポラトイドGIRL」。
♪ポラロイドGIRL
1008ABCラジオでお送りしている「沢田研二のそんなんこんなん」。
今日はもう阪神タイガースの話ばっかりしまっせ!
初めて、プロ野球を、阪神タイガースを観たのはテレビでございまして、 まだ白黒でございました。 あの頃は帽子のロゴマークがまだ「TH」じゃなかったんです。あの頃は「O」だったんです。 アルファベットの「O」がデコレーションしてあってね、 その頃から縦縞でした。僕の好きな選手は三宅・吉田でした。吉田は特に京都の立命館大学出身ということで好きでしたね。「牛若丸」と言われてね。華麗な守備を見せておりました。「ムッシュ」なんて呼ばれるなんて。ちっとも想像しない頃でございました。それからね、田宮っていうのもおりましてね。あと並木。ねぇ~、3番田宮、4番並木って。3番三宅か?1塁藤本。この人ね、島倉千代子さんと結婚したことがある人なんですね。藤本に代わって出てきたのがトウイのゴローちゃんって言ったりして。まぁ知ってる人はみんな知ってますけど。バッターではソロムコっていうのがおりました。バッキーっていうピッチャーもおりました。もちろん、村山、小山、渡辺正三、江夏・・・もういっぱいいましたよ。もう大変!
やっぱ関西はね、その頃テレビで見る試合っていうのが、 ジャイアンツ戦しかなかったのよ。覚えてる試合っていうと天覧試合な。最後のアレはファールやないか、っていう話は今でもあるんですけどね。天覧試合で負けた試合でしょ。
で、ずーっと後になってムッシュ吉田が監督になった1年目。「コツコツやります」って言ってたのにいきなり優勝してしまった年。あの年の3連発。掛布・バース・岡田。 槇原から打ったバックスクリーン3連発。あと忘れてはならない試合があるのよ、みんな知ってる?監督が金田さんやった頃。あと1試合勝ったら優勝やって時にね、バタバタ負けてな。最後の試合、ジャイアンツ戦や。南海から移籍したね、法政三羽ガラスの人が打ったんや。僕は知り合いなんやけど。その人が打って負けたのよ、負けてジャイアンツが優勝したのよ。もうその年のことはね~、忘れられない!それはホントに悔しかったね~!!その頃は京都の西京極球場も阪急のホームグラウンドでさ、 阪神なんか来なかったのよ、パリーグしか。だからテレビで観るか、甲子園行くしかなかったのよ。今は来ますよ西京極にも。だから時間があったら見に行こうと思ってますけど。今年は私も応援に行きますよ。
阪神の選手、そういえば昔、若菜とかね、真弓、掛布とかいた頃に博多で飲んだことあるわ。その時にサインしてもうたことがあるわ、バットに。掛布にもサインしてもうて。その時僕は、ちょうど胃潰瘍から立ち直って、1ヶ月禁酒してて、 ジュースで一晩付き合ったんですけど。みんな元気やわ、明日試合やのに。僕も元気やったわ、明日ステージや言うのに飲んでたんですけど。いやいやいや、そんな頃もありまして。僕らもファニーズやった頃がありまして。ファニーズでもええやないかって言うてたら、そんなフニャッとした名前アカンって、 いや関東弁で「そんなのダメだよ」とか言われてね。祐也さんとかとスティングレーとかワイルドジャックとか考えていったのに、 すぎやまこういちさんが「大阪から来たんだって?」って。俺達京都なんですけどね。それやったら「ムラサキズ」とか「パープルズ」とかつけてくれたらええのにね。なんで「パープル」や、パープルサンガか!?それはいいんですけど。 で、大阪から来た若虎や、ということで阪神タイガースにちなんで 「タイガース」ってつけられたんや。タローは怒りましたよ、「なんでジャイアンツやないんやろな」って。でもその後、僕らが売れてからは「ライオンズ」も出てきたし、その前にもう「ジャガーズ」っていうのは先輩でいましたね。ま、そんなことを思い出したらしましたが、 今年は阪神タイガースを応援するでぇ~!ということで。阪神タイガースということで、タイガースのことを思い出したりしましたが、 ここで懐かしいナンバーを聞いていただきましょう。「シーサイドバウンド」タイガース。
♪シーサイドバウンド
「シーサイドバウンド」を聞いていただきました。
さて、ここ数年の阪神、最下位にいつなるか。まぁ春先はええんですが、5月までやろ、というのは常々言われてて。でも阪神っていうのはハンデがあるんですよ。死のロードに出かけないとならない。甲子園の夏の大会やってる時は甲子園に戻ってこれないってだけでもずいぶん違うと思うんですよね。選手はどうしても外へ飲みに行く、食べに行く。出かけるとついついハメを外すってことがあるんでしょう。そういうことで致し方ないっていうのは、どこの球団でも同じだといっても唯一違うのはそこだけなんですね。だから球団がゴタゴタゴタゴタしてるからっていうのは全然関係ない。そりゃあもうジャイアンツだってあんなオーナーがいるのに、ちゃんと勝つ時は勝つ。阪神だってどんなオーナーだって勝つ時は勝つわけです。ただ違うのは、死のロードがあるってこと。これは大変なことや。そのハンデを逆手に取って、それをエネルギーに変えてやっていかんと道は開かへんということですね。
幸いにして4年連続で最下位ということに関しましても、 成績はともかく、野村監督が3年間やっていただいて若い選手が少し育ってきました。
赤星が育った。浜中が出てきた。藤田も出てきた。
福原も押さえなんか先発なんかどっちやねん、と。葛西もコーチしながらヒョロヒョロ投げるやろし、川尻も大リーグ行くのをあきらめてがんばるやろし、星野も「最後やぞ」という感じでがんばるやろしね。とにかくがんばってもらわんといかんのですよ。自分たちで道は開かんと。でもそれは、星野監督が監督になったっていう。選手よりも監督が注目されて、これはジャイアンツの長嶋さんと同じなんですけど。それは良きこととして、きちっとやっていかんとアカンわけですよ。とにかく、ここのところは定位置のように言うてますけど、もうそんなわけにはいかないですよ。星野さんが来たんやから期待しまっせ。僕の場合は、野村さんが来た時よりも期待しまっせ。負けたらファンの方が、マスコミの方がうるさい大阪ですから、 東京なんかもう全然そんな話になってないよ。
関西に行くたびにもう阪神の話ばっかり。スポーツ報知以外は全部阪神の話やから。そんなんが普通やと思たらアカンねん。東京行ってみ、阪神の話なんかしてへん。
だけど今年は違う。それではこの辺で1曲。去年までのタイガースファンの気持ちをぴったりと代弁しとるかな? 「あんじょうやりや」。
♪あんじょうやりや
1008ABCラジオでお送りしている「沢田研二のそんなんこんなん」。
さて、今年の阪神タイガースはひと味もふた味も違う。違うんです!もうマスコミも言うてるけどね。どうも見てると・・・スポーツニュースや新聞なんかでよ。選手の方がちょっとその気になって来たというか、 監督に殴られんようにしようと・・・そんな魂胆が見えとるんですけどね。僕はハッキリ言って、星野監督は阪神にええと思うねん。ただその進め方っていうのが、星野さんって人はえらい慎重な方なんやね。この人っていうのは、短気でパパッと決めそうなもんやけど、 繊細なところもあるわけや、で、怖いところもあって。もちろん情熱っていうのも持ってるわけやから、これはええと思うよ。もう願ったり叶ったりでしょう、阪神にとっちゃあ。僕は野村さんよりもええと思うよ、違った意味でね。
今年はね、ストライクゾーンが変わったんよ。
これがややこしいことになるよ。試合を短くさそうと思ってるのにやね、三振が増えるっていうわけやけど。なんでストライクやねん、さっきのここストライク違たやないかってなるわけやね。阪神のピッチャーにとってはね、有利かどうかと言うとね、 スピードボール投げるピッチャーおらんでしょ。福原! 福原、コントロールはどうなんや、と私は言いたい。昔の江夏みたいにやね、村山や小山みたいに、スピードはなくとも、針の穴を通すようなそんなコントロールがあったらね。。。
だから僕は葛西とか川尻とかこういうピッチャーにはええと思うねん。それとか遠山、左やったら遠山な。ぶつけるかと思うようなボールでもちゃんとベースを横切るような、ね。これ投げてほしいね。今年はとにかくピッチャーが星数を取れるかどうか。年齢的に言うと藪や。恵一くん。 恵一くんが柱にならんとアカンねん。それに星野。星野が緩~い緩~い球で。この人のピッチングを見てると、僕の草野球の時代を思い出しますよ。ハエが止まる球と言われてましたからね。それからね、なんちゅうてもバッターの方では浜中、赤星。あと片岡。これはもう活躍してもらわんとアカンねん。あと今岡。オープン戦2試合は良かったけど。後の方でええねん、8番とか7番でがんばったらええねん。坪井、お前もうちょっと何とかせえよ。あと赤星。あんまり慎重になりすぎたらアカンぞ。もうビシバシいったらええんや。もうぶつかって行ったらええんや、痛いけど。もうものすご痛いけど、息止まるよ。僕は当たったことないけど。去年はケガでアカンかった藤田太陽。ちょっとお前出てこいよ!今年は出てこいよ、アカンの?数に入れてるよ?
みんな星野が来たら優勝や言うてるでしょ。もちろん優勝は狙うけど、正直なところ2位や。私の目標は2位! 2位でええんや、Aクラスや。1位と2位しかAクラスなられへんのや。3位と4位はBクラスや。5位と6位はCクラスや。もうずーっとCクラスや。来年、ホームグランドの甲子園で開幕戦ができないってことなにゃ。これはものすごいことなのよ。応援してる人にとっても。阪神電鉄にとっても。だから2位でええのよ、優勝せえへんかっても。なんで2位がええか?今年優勝してみ、来年優勝すると思うか?まずせえへんやろ。そら阪神の選手ホッとするがな。やれやれやがな。そうなったら次、優勝せえへんがな。2位になったらまだええよ。私が今年期待するのは阪神が2位になること。ペナントレースで阪神タイガースが2位になったら、 僕は来年のアルバムに「六甲おろし」をカバーして入れます。これをみなさんにここにお誓い申し上げます。
「沢田研二のそんなんこんなん」、もうお別れの時間でございまして。
食べ物の話以外でもテンション上がることあるんだよ、オイラだって。まぁとにかく、3月30日の巨人との開幕戦。もうビシバシといってくれ。阪神が元気じゃないと、関西は元気じゃなくなるで。阪神が今年は2位、来年優勝!これでどうや!?
さて、私のこれからの予定ですが。
「カタクリ家の幸福」が、大阪・シネルーブル梅田、京都・京極弥生座、神戸・シネルーブル神戸、 でまだまだ公開中です。もう一つ、いよいよ5月に「夢噺 桂春団治」が始まります。これはあの藤山寛美さんの13回忌公演ということで、 僕、沢田研二はなんと桂春団治の役で出演することになっております。藤山直美さんとご一緒させていただくことになっております。大阪は道頓堀の松竹座で5月1日(水)から26日(日)まで全26公演。こちらの方のよろしくお願いいたします。
それでは「沢田研二のそんなんこんなん」。お相手は僕、沢田研二でした。この後も1008ABCラジオでお楽しみください。 それでは、今年の阪神タイガースは絶対2位になりますように!