「ええ女」
「僕とお付き合いしていただけますか?」
「あのぉ、できません・・・」と言われてな。「ありがとう」と。
フラれたこともあってね。
僕、フラれた時にね、なんかこうちょっとハードルを一つ越えた気がしたね。
そんな気がするなぁ。
最初からうまいこといったらアカンねん。
失敗するのはええのよ。なんぼでも失敗したらええねん。
ほんとにそう思うんですけど。
まず、何にホレるでしょうね。。。やっぱり目、かなぁ。あと笑顔でしょうか。
う~~ん、ねぇ・・・。
やっぱり多感な頃、異性を意識しまくってる時期ってあるでしょ?
あったんですよ、私にだって。
でも内気なもんだから言えない。
逆に僕らなんかの場合は若くして売れちゃったから、
有名になっちゃっちゃっちゃったから(笑)
モテるような感じだけど、実際はモテないのよ!
モテようがないのよ。
よく僕らの世界って燃えやすくて冷めやすいって言われるようなとこありますけど、
それは個人差があるんですよ。
僕らの世界ってそうやってくっついたり離れたりしまくっているって
そういうことじゃないんですよ。
人間そのものがそういうモンなんですよ。
ただ我慢してるか、我慢してないか、の話。
でね、我慢してるとだんだん良くなってくるのよ。
我慢することも大事なの。
我慢してると情が移ってくるのよ、で、良くなってくるのよ。
で、僕が思うのはね、長く一緒にいて飽きないっていうのはすごいことなのよ。
長くいても大丈夫なくらいにいろんな面を持っといてもらわないかんのね。
気が合うっていうんでしょうか。
一つにはね、僕、お酒は飲めないといけないとは思うのよね。
で、好きなものの数がね、多い方がいいね。
重なる部分が多い方がいいね。
でも違う人間がこうくっついてるわけですから、違ってていいんですけど
重なる部分は多い方に越したことはない。
そりゃね、それを見つけるたびに年月がかかるのよ。
かかるからね、パッと見てこれがええ女なんかっていうはわからへんのや。
それとね、僕が好きなタイプの人って男っぽさがある人がええな。
男っぽさ。
こう小股が切れ上がるっていうんですかね・・・
いや別に小股のところが切れてるわけじゃないんですけどね。。。
かといって、女らしさは女らしさで持っとかなあかんのや。
だから結婚する前は長い時間かけた方がええんや。
そら短時間ではわからへんっちゅーの。
僕はそう思いますけどね。
だからいろんな引き出しを持っとかんといかんのですよ。ある意味。
それではこの辺で1曲。
1986年の僕の曲です。「女神」
M-女神
さて、「いい女」っていってもね、難しいことなんですけど。
だいたいが自分がいい女じゃないって、自分の欠点を分かってる人っていうのは
それを補う、カバーするという謙虚になれるっていうところがあって
それで素敵に見えると思うんですけど。
「私はいい女です」って自信を持ってる人っていうのは、
「私はいい女光線」っていうのが出てしまっているのね。
特にそれは同性が見破るね。
同性が「私、いい女でしょ」って言ってるのを、女の人が鼻持ちならん!
って怒るよね。
結構そういう人は男にウケたりするのよ。
僕は違うけどね。僕はイヤ。
その光線、鼻つまみ!って思うけど。
一言でいうてしまうと、「奥が深い」ってことなんだろうけど。
これ、何ちゅうんやろ?
年と共にね、女の部分から男の部分って持てるようになるってことやね。
これはね、僕、素敵やと思うんですよ。
それを女の武器として使ってね、いつも若い子しか周りに置かなくって、
私がいる時だけおばあちゃんの世話さして、ってそういうのと違うねん。
同じように若い人とも、同じくらいの年代の人とも同じように、
男とか女とかの垣根を乗り越えてモノが言えたりね、で、
女だからこうであるべきだっていうのを思わない人だよね。
男っぽくていいんだって。
かといって趣味がそうなんだっていうんじゃないんだよ。
そういう人はね、すごく女っぽいところを持ってるから男っぽさも目立つんだと思うのよ。
きっとそういう人たちは「ゴハン作れません」っていうことやないねん。
だいたいね、「ゴハン作れません」っていう人はね、ものすごい女っぽい。
表面が。
ところが、お針もできます、それこそお茶もたしなんでるけど、
それをおくびにも出さない・・・そういう人の方が、サバサバしてるのかな。
サバサバサバサバしてて、どんどんどんどん男前になっていく。
女の人に対してそれは失礼なのかもしれないけど、
それこそ・・・オノ・ヨーコさん。
もちろん好き嫌いはあって当然なんですけど、ああいう人たちだって、やっぱね、
ジョンがホレるだけのことはあるのよ。
ジョンも好きになって、ヨーコさんも好きになって、「良かったねぇ」なのよ。
それは他人事でええんやけどね。
「俺はオノ・ヨーコさんとは選べへんな」という人はいっぱいいると思いますよ。
そりゃもちろんジョンだって、ジョンは選ばへんなっていう人、音楽家としてはええけど、
一緒に暮らすのはかなん、と思うかもしれんやん。
他人事としては「良かったなぁ」で済む話なんでね。
でもあの人なんかを僕が素敵と思うのは、こないだTV見てたら
世界中にバカヤローと叫びたい、なんてね。そんなことを言ってのけるなんて、
男の感覚がないと言えないんだよ。
そんなん、女が言うて何が悪いのってことを思ってないと。
そりゃ方法を違えるとね、いろんな人がいると思うわ。
三輪明宏さんのごとく・・・でもあれは男か、えっ?(笑)
でもあの人はほんと女っぽいよね。
女っぽいけど、もともと男だっていうのもあるかもしれんけど男っぽいんだよ。
だから僕はそういうのは、素敵だと思うんだけどなぁ。
・・・というようなことなんですがねぇ。
でもまぁ、ええ女であるっていうことと、ええ男でいるってことは
やっぱり人の助けを借りてなれるもんじゃないんやね。
本から学ぶとかそういうことじゃないねん。
自分で、自分にあった、自分の相手の気に入る・・・例えば嫁さんがおれば
嫁さんが「ええ男」やと思ってくれる男であればええわけで。
で、亭主が「ええ女」やな、と思ってくれる女であればええんやん。
な?
それ一番難しいってか?
いやいや、それはもう時間かかってんねんから。
今までに時間かかってねんから、今からでも遅うないねん。
CM
沢田研二のそんなんこんなん。
もうお別れの時間です。
いや~、でも難しいねぇ。でもね、身近な人を大事にするっていうのが一番ですよ。
意外とそばにいるよ。
「いいひん!」っていうてるけど、いる!いるって!
(笑)
さぁ、さてお待たせいたしました。
ハッピーな年末を過ごしていただくための、みたいな。
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